「カワミドリ」についての解説
「カワミドリ」(シソ科)
(生薬名:排草香) Agastache rugosa O. Kuntze(Labiatae)
カワミドリ

日本各地および朝鮮半島、中国、ロシアの極東地方にまで分布し、山地の草原や林縁に 生える多年草です。
茎は四角形で直立し、高さ40〜120cm。葉は、鋸歯のある卵形で対生し、長さ1〜4cmの葉柄がる。
8〜10月頃、茎の先に円柱状の花穂をつけ、多数の花を開く。
花冠は紅紫色で、雄しべは花冠から突き出す。分果は扁3稜形で平滑、上部に短毛をつける。
植物全体に独特の強い香りがある。
秋期茎葉を刈りとって陰乾したものを中国で「カツコウ」日本市場では「排革香」ハイソウコウと称し、 芳香性健胃・清涼解熱薬として食欲不振、消化不良、胃酸過多、風邪あるいは暑気あたりによる発熱、感熱頭痛、嘔吐、下痢などに用いる。
漢方ではカツ香正気散、香砂乎胃散などに配合されている。
またそのメタノール抽出液は、白痴菌などの病原性莫菌に対して抗菌作用を有することが知られている。
精油0.2〜0.5%を含み、その主成分はメチルシャビコールで約80%を占め、その他アニスアルデヒド、P−メトキシ桂皮アルデヒドなどを含む。


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